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2011年11月

2011年11月23日 (水)

時代の後戻りは悪いことなのだろうか

図書館でサライ8月号を借りてきた。特集は「涼しい夏の知恵」。安曇野はもうすっかり初冬という感じの佇まいなので、ちょっと季節感がミスマッチだけどそこが図書館読書というもの。

巻頭対談で、作家で江戸文化研究家でもある石川英輔氏と「昭和の暮らし博物館」館長の小泉和子さんのお二人が実にためになる会話を交わしている。3.11の大震災と原発事故で、これまでの生きかたそのものが問われるほどの課題を突きつけられた私たち日本人なのだが、それに対する答えは大きく二つに分かれたのだと思う。そのうちのひとつ目が、二人の対談の中に示されている。

小泉「昭和40年ごろまでは、今のエネルギー消費量の一割程度で、今より便利ではないかもしれないけれど、充分に豊かな暮らしが実現していたわけですね。私は常々思っているのですが、日本人には昭和30年代までの生活レベルというか暮らしぶりが合うと思うんです。もちろん医学などは進歩した方がよいですが、食品を取り巻く事情にしても、通信の発達にしても、交通網の充実にしても、何でも便利だからと発展させすぎている・・・『手軽に便利に』ということばかりがもてはやされて、本当の豊かさがどこかへ行ってしまったと思います」                                     

石川「暑いからといって『すぐに冷房』では情緒がない。木陰に佇んで、ゆったり寛いでみたら、風がそよぐだけで涼しさを感じて嬉しくなる。それが豊かという感覚でしょう」

この夏は、原発推進を何が何でも進めたい東電をはじめとする新自由主義グループが、節電や電力危機をことさらに叫んでいた。下痢が止まらないのに胃が空になると大変だから、もっと食べたいとトイレで叫んでいるのが東電だ。換気扇の壊れた、臭気こもるトイレに未来はあるか。被爆労働を強制する電力供給に未来はあるのか。

二つ目の答えが、上記のような経団連グループや経済成長を願ってやまない人々に他ならない。曰く「電力危機の中ではもはや日本で生産なんて出来ない」その言葉もう聞き飽きた。法人税が高いと「海外に出て行かざるを得ない」TPP問題でも「今のままでは韓国に太刀打ちできない。海外に活路を求めざるを得ない」わかったよ。なら海外に出て行けばいいじゃない。グローバル経済なんだから。誰も止めないって。円高で苦しい?円安のときは先行きが分からないからと言ってその儲けた大きな利益を、労働者に分けることもなく内部留保とかいって溜め込んだじゃないの。結局儲けを増やしたいだけの資本家たち。言っておくけど、海外に行って洪水にあっても、賃金をあげろとストライキ起こされても自業自得だよ。

だんだん言葉が悪くなってきたのでこの辺までにしておくけど、3.11以後の発言で驚いたのが吉本隆明と市川森一だった。電力供給が減ることに恐れを抱き、自分はもう時代を後戻りできないという風なことを語ったのである。インテリゲンチャーならば今までの大量消費の世の中に警告を発するぐらいの気構えを見せてほしかった。

2011年11月19日 (土)

小室孝雄展を観る

P1010126 今日は鬱陶しい雨が降り続いているが、昨日は午前中は良い天気だった。そんな中、豊科の図書館でひらかれている「小室孝雄展」を覗いてみた。

小室孝雄は穂高出身の画家だが、私はこの展覧会を見るまでは名前さえ知らなかった。自分の知らない画家や作家、芸術家があまりに多くいる事に、分かっていることとはいえ改めて衝撃を覚える。私たちの目にする「芸術作品」は、ほとんどが商業的に成功したものにすぎないのでは・・・と思ってしまう。けれど美術館で作品に触れれば、名の売れた作者の作品はやっぱり凄いと思わざるを得ないことも事実なのだ。

映画にしろ絵画にしろ結局その作品を自分がどう受け止めるのかが大事なのであって、人が良いと言っているから自分もそう思うという類のものではないだろう。誰一人いない展覧会の会場の中で、ゆっくり小室の作品を見ながらそんなことを考えた。

小室孝雄の人物画は素晴らしいと思う。

2011年11月17日 (木)

ふたたびはじめまして

「はじめまして」を書いてから3年の月日が経った。心機一転(?)今日から仕切りなおしのブログ開始と行こう。

とりあえず本日のお題は「好きな映画監督」・・・これはなんといっても黒澤明監督だろう。日本映画で一番好きなのはと問はれれば、「七人の侍」が直ぐに思い浮かぶ。脚本といい映像といい、映画への思い入れ、時代検証といい全てがよく出来ている。まさに何度観てもあきないのである。私のおもしろい映画の基準といえば、この「何度観てもあきがこない」に他ならないのだ。

反対に嫌いな監督。今見たくもないのに、色々なところに顔を出す三谷幸喜という人。やたらに俳優と呼ばれる人々にも受けがいいようだが、これは日本の俳優たちの質の低さを逆に証明をしているようなもので、世渡り上手の模倣犯=三谷の映画作りの酷さはいつかばれるに決まっている。

私の思うままをこんなふうに綴っていこうと思っています。

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